大地の芸術祭開幕メッセージ

ようこそ、越後妻有〜ECHIGO TSUMARI ART FIELD〜へ

この越後妻有地域は、あちらこちらから、約1万数千年ほど前の人々が暮らした「縄文遺跡」が出土します。当時は「銀座通り」だったという説を唱える先生もいらっしゃるほどです。縄文時代は採取経済だったので、居住する周辺には食べ物が何でもあったのだと思います。

しかし、気候変動が激しくなり、大雪が降る時代へと移り変わり、1年のうち半年も雪に閉ざされた地域となりました。そこに適応するか、滅亡するかを迫られたのが縄文時代だったのだと思います。

時は移り変わり、今から200年ほど前、江戸時代に鈴木牧之の『北越雪譜』という雪国の生活ぶりを紹介した本が江戸でベストセラーとなりました。それまで江戸では雪を風流だと思っていたのでしょう。驚き(いや滑稽?)をもって読まれたと言います。

今から110年前には、夏目漱石が『草枕』でこう書いています。「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。住みにくさが高じると、安い所へ引き越したくなる。どこへ越しても住みにくいと悟った時、詩が生れて、画が出来る。」私は、芸術の尊さをうたっていると感じます。

現代社会で生きづらさを感じている人こそ、この越後妻有で芸術を見て、ここに生きる人々や空気に触れてみてはいかがでしょうか。

どうぞここで背中の荷を下ろし、楽になってお帰りください。

http://www.echigo-tsumari.jp